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アスベスト対策
実力診断クイズ

基礎知識から専門技術まで
段階的に学べる完全版教材

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📝 使い方

🌱 初級編
全20問

アスベストの基礎知識を学ぼう!

【初級 問題1】アスベストの別名は?
アスベストは日本語で何と呼ばれているでしょうか?
A. 岩綿(がんめん)
B. 石綿(せきめん・いしわた)
C. 鉱綿(こうめん)
D. 土綿(どめん)
正解:B. 石綿(せきめん・いしわた)
正解は「石綿」です!アスベストは天然に産する繊維状のケイ酸塩鉱物で、「せきめん」または「いしわた」と呼ばれます。読み方が2つあるのがポイントですよ!
【初級 問題2】アスベストの特徴は?
アスベストが「奇跡の鉱物」と呼ばれた理由として間違っているものは?
A. 耐熱性に優れている
B. 防音性に優れている
C. 水に溶けやすい
D. 安価である
正解:C. 水に溶けやすい
アスベストは水に溶けません!むしろ耐薬品性に優れているのが特徴です。耐熱性、防音性、断熱性、耐摩擦性など、建材として優れた特性を持っていたため「奇跡の鉱物」と呼ばれていました。でも、健康被害を考えると「悪魔の鉱物」ですよね...
【初級 問題3】アスベストによる健康被害は?
アスベストを吸い込むことで発症する可能性のある病気として正しくないものは?
A. 石綿肺(じん肺)
B. 肺がん
C. 中皮腫
D. 糖尿病
正解:D. 糖尿病
糖尿病はアスベストとは関係ありません。アスベストによる主な健康被害は、石綿肺(じん肺)、肺がん、中皮腫などの呼吸器系の重篤な疾患です。しかも潜伏期間が20~50年と非常に長いのが特徴です!
💡 豆知識:中皮腫はアスベスト特有の病気で、胸膜や腹膜にできる悪性腫瘍です。発症したらほぼ確実にアスベスト曝露が原因と言われています。
【初級 問題4】日本でアスベストの使用が原則禁止されたのは?
日本でアスベスト含有製品(0.1%超)の製造・使用が原則禁止されたのはいつ?
A. 1995年
B. 2000年
C. 2006年
D. 2012年
正解:C. 2006年
2006年9月1日に労働安全衛生法施行令が改正され、0.1%を超えるアスベスト含有製品の製造・使用が原則禁止されました。ただし、一部製品には猶予措置があり、完全な全面禁止は2012年です。
禁止の歴史タイムライン ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 1975年 ▶ 吹き付け作業禁止(5%超) 1995年 ▶ 青石綿・茶石綿禁止 2004年 ▶ 1%超の製品禁止 2006年 ▶ 0.1%超の製品原則禁止 ★ 2012年 ▶ 完全全面禁止 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【初級 問題5】アスベストの見分け方は?
目視だけでアスベストの有無を判断することについて、正しい記述はどれ?
A. 目視だけで確実に判断できる
B. 専門家なら目視だけで判断できる
C. 目視だけでは確実な判断はできない
D. 色で簡単に判断できる
正解:C. 目視だけでは確実な判断はできない
アスベストは繊維が非常に細かく(髪の毛の5000分の1)、目視だけで含有の有無を確実に判断することは不可能です。専門家でも目視だけでは判断できず、必ず顕微鏡による分析調査が必要です。色や見た目が似ていても、アスベストを含むものと含まないものがあるため、専門機関での分析が必須です!
💡 ワンポイント:「見た目では分からない」が基本原則!疑わしい建材は必ず専門機関で分析してもらいましょう。
👁️ 目視判断の限界 アスベスト繊維の太さ:0.02~0.2μm 髪の毛の太さ:約100μm → アスベストは髪の毛の1/5000の細さ! → 肉眼では絶対に見えない! 【正しい判断方法】 1. 建材のサンプル採取 2. 専門機関での顕微鏡分析 3. 分析結果に基づいた判断
【初級 問題6】アスベストの種類は?
アスベストには何種類あるでしょうか?
A. 3種類
B. 6種類
C. 10種類
D. 15種類
正解:B. 6種類
アスベストは6種類あります!蛇紋石系のクリソタイル(白石綿)と、角閃石系のクロシドライト(青石綿)、アモサイト(茶石綿)、アンソフィライト、トレモライト、アクチノライトです。
アスベスト6種類の分類 ═══════════════════════════════ 【蛇紋石系】 └─ クリソタイル(白石綿)🤍 【角閃石系】 ├─ クロシドライト(青石綿)💙 ← 超危険! ├─ アモサイト(茶石綿)🤎 ← 超危険! ├─ アンソフィライト ├─ トレモライト └─ アクチノライト ═══════════════════════════════
【初級 問題7】1995年に禁止された2種類は?
1995年に使用が禁止された、特に危険なアスベスト2種類は?
A. 白石綿と青石綿
B. 青石綿と茶石綿
C. 茶石綿と白石綿
D. すべて同時に禁止された
正解:B. 青石綿(クロシドライト)と茶石綿(アモサイト)
1995年に最初に禁止されたのは、特に発がん性が高いとされる青石綿(クロシドライト)と茶石綿(アモサイト)です。白石綿(クリソタイル)は2004年以降に段階的に禁止されました。青と茶は特にヤバいやつってことです!
【初級 問題8】アスベストの健康被害の潜伏期間は?
アスベストを吸い込んでから、中皮腫などを発症するまでの潜伏期間は?
A. 1~5年
B. 5~10年
C. 10~20年
D. 20~50年
正解:D. 20~50年
アスベストの恐ろしいところは、潜伏期間が20~50年と非常に長いことです!つまり、1970年代~1990年代に曝露した人が、2020年代~2040年代に発症する可能性があるんです。時限爆弾みたいですよね...だから「昔の話」じゃないんです!
⚠️ 重要:だからこそ、今アスベストを扱う作業をする人は、絶対に曝露を避けなければなりません!
【初級 問題9】アスベストが多く使われた時代は?
日本でアスベストの輸入・使用がピークだったのはいつ頃?
A. 1950~1960年代
B. 1970~1990年代
C. 2000~2010年代
D. 戦前
正解:B. 1970~1990年代
日本でのアスベスト輸入・使用のピークは1970~1990年代で、年間30万トンものアスベストが輸入されていました!この時期に建てられた建物には、高確率でアスベストが含まれています。つまり、今解体ラッシュを迎えているんです!
📊 アスベスト輸入量の推移(イメージ) ╱ ̄ ̄ ̄\ ╱ \ ╱ \ ╱ \_ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 1950 1970 1990 2006 ↑ピーク期↑ ↑禁止
【初級 問題10】アスベストの見た目は?
吹き付けアスベスト(レベル1)の見た目として正しいのは?
A. 硬い板状
B. ふわふわした綿状
C. 液体状
D. 粉末状
正解:B. ふわふわした綿状
吹き付けアスベストは、綿のようにふわふわした見た目をしています。触ると簡単に崩れて飛散するので、絶対に触っちゃダメ!見た目からして「危ないやつ」ってわかりますよね。
🏢 吹き付けアスベストのイメージ 天井 ━━━━━━━━━━━━━━━ ~~~~~~ ~ふわふわ~ ← これ! ~~~~~~ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ※実際に見つけても絶対に触らない!
【初級 問題11】アスベストが使われていた場所は?
一般的な住宅で、アスベストが使われていた可能性が低い場所は?
A. 屋根材(スレート)
B. 外壁材
C. 木製の柱
D. 浴室の壁
正解:C. 木製の柱
木材そのものにアスベストが含まれていることはありません。アスベストが使われていたのは、主に屋根材(スレート)、外壁材、浴室の壁、天井材、床材などの「建材」です。木、金属、石、ガラスなどの材料自体にはアスベストは含まれていません!
【初級 問題12】アスベストの含有基準は?
現在の日本の法律では、何%を超えるアスベストを含む製品が禁止されている?
A. 0.01%
B. 0.1%
C. 1%
D. 5%
正解:B. 0.1%
現在は0.1%を超えるアスベストを含む製品の製造・使用が禁止されています。0.1%という極めて低い基準なので、アスベストとしての機能は果たせず、実質的な全面禁止と言えます。ちなみに、2004年までは1%、1995年までは5%でした。段階的に厳しくなったんですね。
【初級 問題13】アスベスト調査の義務は?
建物の解体・改修工事を行う前に必要なことは?
A. アスベストの事前調査
B. 特に何もしなくてよい
C. 建物所有者の許可だけでよい
D. 近隣への挨拶だけでよい
正解:A. アスベストの事前調査
解体・改修工事の前には、必ずアスベストの有無を調査する「事前調査」が法律で義務付けられています!これを怠ると、罰則の対象になります。近隣への挨拶も大事ですが、法律で義務付けられているのは事前調査です。
【初級 問題14】アスベスト除去の基本原則は?
アスベスト除去作業で最も重要な原則は?
A. できるだけ速く作業を終わらせる
B. 飛散させないこと
C. コストを抑えること
D. 見た目をきれいにすること
正解:B. 飛散させないこと
アスベスト除去作業で最も重要なのは「飛散させないこと」です!飛散したアスベストを吸い込むと、重篤な健康被害を引き起こします。速さやコストより、安全が最優先です。これは絶対に覚えておいてください!
【初級 問題15】アスベストの処分方法は?
除去したアスベスト含有建材は、どのように処分する?
A. 一般ゴミとして捨てられる
B. 燃やして処分する
C. 特別管理産業廃棄物として処分する
D. リサイクルする
正解:C. 特別管理産業廃棄物として処分する
アスベスト含有建材は、特別管理産業廃棄物として適切に処分しなければなりません。一般ゴミとして捨てたり、燃やしたりするのは絶対にNG!専門の処分業者に依頼する必要があります。違反すると罰則があります!
【初級 問題16】クボタショックとは?
2005年に日本でアスベスト問題が大きく注目されるきっかけとなった事件は?
A. 学校でアスベストが大量に見つかった
B. クボタの工場周辺で多数の健康被害が発覚
C. 政府職員がアスベストで死亡した
D. アスベスト建材が爆発した
正解:B. クボタの工場周辺で多数の健康被害が発覚
2005年、大手機械メーカー・クボタの旧神崎工場で、従業員やその家族、工場周辺住民に複数の中皮腫患者や死亡者が出ていることが明らかになり、大きな社会問題となりました。これを「クボタショック」と呼びます。これをきっかけに、日本のアスベスト規制が加速しました。
【初級 問題17】アスベストの繊維の細さは?
アスベストの繊維は非常に細いですが、どのくらい?
A. 髪の毛の約1/10
B. 髪の毛の約1/100
C. 髪の毛の約1/5000
D. 髪の毛と同じくらい
正解:C. 髪の毛の約1/5000
アスベストの繊維は、なんと髪の毛の約1/5000という超極細!だから目に見えないし、簡単に肺の奥まで入り込んでしまうんです。こんなに細いから、普通のマスクでは防げません。専用の防じんマスクが必要なんですね。
繊維の太さ比較 ━━━━━━━━━━━━━━━ 髪の毛 ━━━━━━━━ (約70μm) アスベスト ・ (約0.02μm) ━━━━━━━━━━━━━━━ ※ほとんど見えない!
【初級 問題18】アスベストの色は?
アスベストの色として間違っているものは?
A. 白
B. 青
C. 茶
D. 緑
正解:D. 緑
アスベストには白石綿(白)、青石綿(青)、茶石綿(茶)などがありますが、緑色のアスベストはありません。色で種類を区別することもありますが、実際の建材では他の材料と混ざっているので、色だけで判断するのは難しいです。
【初級 問題19】WHO(世界保健機関)の勧告は?
WHOがアスベストの使用禁止を勧告したのはいつ?
A. 1972年
B. 1989年
C. 2000年
D. 2010年
正解:B. 1989年
WHOがアスベストの使用禁止を勧告したのは1989年です。この勧告を受けて、アメリカ・イギリス・フランスなどの先進国は速やかに使用禁止措置を取りました。でも日本は2006年まで原則禁止しなかった...17年も遅れたんですね。
【初級 問題20】アスベストの現状は?
現在の日本におけるアスベストの状況として正しいのは?
A. 新しい建物には使われないが、古い建物には残っている
B. すべて除去済みで問題ない
C. 規制が緩和されて再び使われ始めた
D. 輸入は禁止されていないので流通している
正解:A. 新しい建物には使われないが、古い建物には残っている
2012年以降、アスベストの製造・使用は完全に禁止されているので、新しい建物には使われていません。しかし、2006年以前に建てられた建物には大量のアスベストが残っており、これから解体ラッシュを迎えます。つまり、「過去の問題」ではなく「これからの問題」なんです!
🎯 初級編まとめ:アスベストは健康被害が深刻な建材で、2006年に原則禁止されました。でも古い建物にはまだ残っているので、解体・改修時には必ず事前調査が必要です!
📚 中級編
全30問

実務に必要な知識を深めよう!

【中級 問題1】アスベストレベルで最も危険なのは?
アスベストの飛散性による分類で、最も危険度が高いのは?
A. レベル1
B. レベル2
C. レベル3
D. すべて同じ危険度
正解:A. レベル1
レベル1が最も危険です!一般的な危険物では数字が大きいほど危険ですが、アスベストは逆。レベル1>レベル2>レベル3の順で危険度が高いんです。これ、本当に紛らわしくて現場で混乱のもとになってます。レベル1は発じん性が「著しく高い」、レベル2は「高い」、レベル3は「比較的低い」です。
⚠️ 危険度ランキング ⚠️ ━━━━━━━━━━━━━━━━ 🔴 レベル1 ← 最も危険! 🟠 レベル2 🟡 レベル3 ← 比較的低い ━━━━━━━━━━━━━━━━ ※数字が小さいほど危険!
【中級 問題2】レベル1に該当する建材は?
レベル1(発じん性が著しく高い)に分類される建材は?
A. 石綿含有吹付け材
B. 石綿含有保温材
C. 石綿含有成形板
D. 石綿含有シール材
正解:A. 石綿含有吹付け材
レベル1は「石綿含有吹付け材」です。アスベストにセメントやロックウールを混ぜて吹き付けたもので、綿状でふわふわしており、極めて飛散しやすいです。主にビルの天井や柱、鉄骨などに使われていました。これは最も厳重な対策が必要です!
【中級 問題3】レベル2に該当する建材は?
レベル2(発じん性が高い)に分類される建材として正しくないものは?
A. 石綿含有保温材
B. 石綿含有耐火被覆材
C. 石綿含有断熱材
D. 石綿含有スレートボード
正解:D. 石綿含有スレートボード
スレートボードはレベル3の成形板です!レベル2は保温材、耐火被覆材、断熱材など。配管や煙突、柱などに巻き付けられていることが多いです。密度が低いため、崩れると一気に飛散しやすいのが特徴です。レベル1ほどじゃないけど、かなり危険ですよ!
【中級 問題4】レベル3の特徴は?
レベル3の建材について正しい記述は?
A. 吹付け材なので柔らかい
B. 板状に成形されており硬い
C. 液体状である
D. 必ず白色をしている
正解:B. 板状に成形されており硬い
レベル3は板状に成形されており、硬くて割れにくいのが特徴です。だから通常の使用では飛散しにくい。でも、解体時に切断したり破砕したりすると飛散するので注意が必要!屋根材(スレート)、外壁材、床材などがこれに該当します。
【中級 問題5】レベル3が規制対象に追加されたのは?
大気汚染防止法でレベル3が規制対象に追加されたのはいつ?
A. 1995年
B. 2006年
C. 2014年
D. 2021年
正解:D. 2021年
レベル3が大気汚染防止法の規制対象に追加されたのは、なんと2021年4月!つい最近です!それまでレベル1とレベル2だけが規制対象でした。でも、日本で使用されたアスベストの約95%はレベル3なんです。つまり、大半のアスベストが2021年まで規制対象外だった...これ、かなりヤバいですよね。
😱 衝撃の事実:アスベストの95%を占めるレベル3が、50年近く規制対象外だった!
【中級 問題6】事前調査の有資格者義務化は?
アスベストの事前調査を有資格者が行うことが義務化されたのはいつ?
A. 2006年9月
B. 2014年6月
C. 2022年4月
D. 2023年10月
正解:D. 2023年10月
2023年10月1日から、事前調査は「建築物石綿含有建材調査者」などの有資格者が行うことが義務化されました。それまでは「一定の知見を有する者」でOKだったんです。使用禁止から17年後にやっと義務化...遅すぎませんか?
【中級 問題7】事前調査結果の報告義務は?
一定規模以上の解体・改修工事では、事前調査結果をどこに報告する?
A. 報告義務はない
B. 労働基準監督署のみ
C. 都道府県のみ
D. 労働基準監督署と都道府県(電子システムで一元化)
正解:D. 労働基準監督署と都道府県(電子システムで一元化)
2022年4月から、一定規模以上の解体・改修工事では、事前調査結果を労働基準監督署と都道府県の両方に報告することが義務化されました。ただし、電子システム(石綿事前調査結果報告システム)で一元的に報告できます。これを怠ると罰則がありますよ!
【中級 問題8】レベル1の除去工法は?
レベル1のアスベストを除去する際の主な工法は?
A. 手ばらし工法
B. 隔離工法(負圧管理)
C. 散水工法のみ
D. 特に対策は不要
正解:B. 隔離工法(負圧管理)
レベル1の除去には「隔離工法」が使われます。作業場所を養生シートで完全に隔離し、集じん装置で作業場を負圧(外より気圧を低く)に保ちながら作業します。こうすることで、アスベストが外に漏れ出すのを防ぐんです。めちゃくちゃ厳重ですよね!
🏗️ 隔離工法のイメージ 外部 ← ← ← ← 作業場(負圧) ━━━━━━━━━━━━━━━━ 養生シート ━━━━━━━━━━━━━━━━ [集じん装置] ← 常時稼働 ━━━━━━━━━━━━━━━━ ※外に漏れないように負圧管理!
【中級 問題9】レベル1の作業に必要な届出は?
レベル1のアスベスト除去工事で必要な届出として正しくないものは?
A. 事前調査結果の届出
B. 工事計画届
C. 建物解体等作業届
D. 消防署への届出
正解:D. 消防署への届出
消防署への届出は基本的に不要です(火気使用などの特別な場合を除く)。必要なのは、労働基準監督署に「事前調査結果の届出」「工事計画届」「建物解体等作業届」、都道府県庁に「特定粉じん排出等作業届」「建設リサイクル法の事前届」などです。届出、多すぎますよね...
【中級 問題10】レベル2の工事計画届は?
レベル2の除去工事で「工事計画届」が必要になったのはいつから?
A. 以前から必要だった
B. 2021年(令和3年)の規則改正から
C. 2023年から
D. 現在も不要
正解:B. 2021年(令和3年)の規則改正から
以前はレベル2の工事に「工事計画届」は不要でしたが、2021年(令和3年)の石綿障害予防規則改正により必要になりました!レベル1と同様の届出が必要になったんです。知らなかったでは済まされませんよ~
【中級 問題11】レベル3の作業計画は?
レベル3の除去作業について、2021年の法改正で追加されたものは?
A. 作業計画の作成義務
B. 作業者の特別教育義務
C. 負圧管理の義務
D. 何も変わっていない
正解:A. 作業計画の作成義務
2021年の大気汚染防止法改正で、レベル3でも作業計画を作成し、計画に基づいた作業・対策が必要になりました。それまでレベル3は比較的軽視されていたんですが、ようやく規制が強化されたんです。「危険性が低い」といっても、油断は禁物!
【中級 問題12】湿潤化措置とは?
アスベスト除去作業での「湿潤化」の目的は?
A. 作業を楽にするため
B. 火災を防ぐため
C. アスベストの飛散を防ぐため
D. 作業場を清潔に保つため
正解:C. アスベストの飛散を防ぐため
「湿潤化」とは、アスベスト含有建材に水や薬液をかけて湿らせることです。こうすることで、アスベスト繊維が舞い上がるのを防ぐんです。除去作業の基本中の基本!「散水しながら作業する」って覚えておきましょう。
【中級 問題13】保護具の選択は?
レベル1の作業で必要な呼吸用保護具は?
A. 普通のマスク
B. サージカルマスク
C. 使い捨て防じんマスク(DS2など)
D. エアラインマスクまたは電動ファン付き呼吸用保護具(全面形)
正解:D. エアラインマスクまたは電動ファン付き呼吸用保護具(全面形)
レベル1では、エアラインマスク(外部から清浄な空気を供給)または電動ファン付き呼吸用保護具(全面形)が必要です。使い捨てマスクでは不十分!レベルが下がるにつれて、使用できる保護具の種類が増えますが、レベル1は最高レベルの保護が必要です。
📋 レベル別・保護具の違い ━━━━━━━━━━━━━━━━━━ レベル1: エアライン/電動ファン(全面形) + 保護衣(全身を覆う) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━ レベル2: 電動ファン/防じんマスク + 保護衣 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━ レベル3: 防じんマスク + 作業衣 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【中級 問題14】特別教育の対象は?
アスベスト除去作業に従事する労働者に対する「特別教育」が必要な作業は?
A. レベル3のみ
B. レベル1とレベル2のみ
C. すべてのレベル
D. 特別教育は不要
正解:C. すべてのレベル
レベル1、レベル2、レベル3のすべてで、作業に従事する労働者に対する「特別教育」が義務付けられています。アスベストの危険性や取り扱い方法をしっかり学んでから作業に臨む必要があるんです。教育内容はレベルによって異なりますが、必ず受講しましょう!
【中級 問題15】作業主任者の選任は?
「石綿作業主任者」の選任が必要な作業は?
A. レベル3のみ
B. レベル1とレベル2
C. すべてのレベル
D. 作業主任者の選任は不要
正解:B. レベル1とレベル2
「石綿作業主任者」の選任が必要なのは、レベル1とレベル2の作業です。レベル3では作業主任者の選任は不要ですが、適切な作業計画と管理は必要です。作業主任者は技能講習を修了した人の中から選任します。
【中級 問題16】隔離工法の負圧とは?
隔離工法で作業場を「負圧」に保つ理由は?
A. 作業効率を上げるため
B. アスベストが外に漏れるのを防ぐため
C. 温度管理のため
D. 作業員の快適性のため
正解:B. アスベストが外に漏れるのを防ぐため
負圧とは、作業場の気圧を外部より低くすることです。こうすると、空気が外から作業場内に流れ込むため、アスベストが外に漏れ出すのを防げます。物理の原理を利用した、めちゃくちゃ賢い方法ですよね!集じん装置で常に空気を吸い出すことで負圧を保ちます。
💨 負圧の仕組み 外部(高圧) → → → 作業場(低圧) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 空気が内側に流れる ↓↓↓↓↓ アスベストは外に出ない! ━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ※集じん装置で常に吸引
【中級 問題17】前室(まえしつ)の役割は?
隔離工法で設置する「前室」の主な目的は?
A. 作業員の休憩場所
B. 汚染された保護具を脱ぐ場所(除染)
C. 工具の保管場所
D. 監督者の待機場所
正解:B. 汚染された保護具を脱ぐ場所(除染)
前室は、作業場から出るときに汚染された保護具を脱いで、アスベストを外に持ち出さないようにするための場所です。いわば「除染エリア」ですね。作業場→前室→外部という段階を経ることで、アスベストの持ち出しを防ぎます。前室でしっかり除染することが超重要!
【中級 問題18】除じん性能を有する電動工具は?
2024年4月の規則改正で追加された措置は?
A. すべての作業で湿潤化を義務化
B. 除じん性能を有する電動工具の使用を選択肢に追加
C. 手作業を完全禁止
D. 保護具の着用を義務化
正解:B. 除じん性能を有する電動工具の使用を選択肢に追加
2024年4月から、アスベストの切断などの作業では、従来の「湿潤化」だけでなく、除じん性能を有する電動工具の使用も選択肢として認められました。集じん機能付きのカッターなどを使えば、飛散を抑えながら効率的に作業できるんです。技術の進歩ですね!
【中級 問題19】解体等の業務の記録保存期間は?
石綿障害予防規則により、アスベスト除去作業の記録を何年間保存する必要がある?
A. 3年
B. 10年
C. 30年
D. 40年
正解:D. 40年
なんと40年!アスベスト関連疾患の潜伏期間が20~50年と非常に長いため、記録を40年間保存することが義務付けられています。将来、作業員が健康被害を訴えたときに、曝露の証明ができるようにするためです。めちゃくちゃ長いですよね...
📝 40年間の記録保存!:会社が倒産したりしても記録は残さないといけません。だから電子データでの保存が推奨されています。
【中級 問題20】分析方法の違いは?
アスベスト含有の有無を確定するために行う精密な分析方法は?
A. 目視調査
B. 書面調査
C. JIS A 1481に基づく分析
D. X線検査
正解:C. JIS A 1481に基づく分析
アスベストの有無を確定するには、日本工業規格(JIS A 1481)に基づく分析が必要です。主に偏光顕微鏡やX線回折法、位相差分散顕微鏡法などが使われます。目視や書面だけでは確定できないので、疑わしい場合は必ず分析に出しましょう!
【中級 問題21】石綿作業の記録保存期間は?
石綿障害予防規則により、石綿作業に係る記録を何年間保存する必要がある?
A. 3年間
B. 10年間
C. 30年間
D. 40年間
正解:D. 40年間
石綿作業に従事した労働者の記録は40年間保存する必要があります。これはアスベスト関連疾患の潜伏期間が非常に長い(20~50年)ためです。作業記録、作業環境測定結果、健康診断結果などが含まれます。
【中級 問題22】特別教育の実施時間は?
石綿作業に従事する労働者に対する特別教育の最低実施時間は?
A. 2時間
B. 3時間
C. 4.5時間以上
D. 8時間
正解:C. 4.5時間以上
石綿作業に従事する労働者への特別教育は4.5時間以上実施する必要があります。内容は、石綿の有害性、作業方法、保護具の使用方法、健康管理などです。
【中級 問題23】負圧の管理基準値は?
レベル1・2作業時の隔離空間内の負圧管理基準として正しいのは?
A. -1Pa以上
B. -3Pa以上
C. -5Pa以上
D. -10Pa以上
正解:C. -5Pa以上
隔離空間内の負圧は-5Pa以上(周辺より5Pa以上低い)を維持する必要があります。また、換気回数は1時間あたり4回以上が推奨されています。負圧計で常時監視し、記録を残します。
【中級 問題24】集じん・排気装置のフィルター性能は?
レベル1・2作業で使用する集じん・排気装置に必要なフィルター性能は?
A. 中性能フィルター(60%以上)
B. 準HEPAフィルター(95%以上)
C. HEPAフィルター(99.97%以上)
D. ULPAフィルター(99.9995%以上)
正解:C. HEPAフィルター(99.97%以上)
レベル1・2作業ではHEPAフィルター(粒子捕集効率99.97%以上)を備えた集じん・排気装置の使用が義務付けられています。0.3μmの粒子を99.97%以上捕集できる高性能フィルターです。
【中級 問題25】作業環境測定の管理濃度は?
石綿の作業環境測定における管理濃度(第二管理区分と第三管理区分の境界値)は?
A. 0.05本/cm³
B. 0.10本/cm³
C. 0.15本/cm³
D. 0.30本/cm³
正解:C. 0.15本/cm³
石綿の管理濃度は0.15本/cm³です。測定結果がこれを超えると第三管理区分となり、直ちに作業方法の改善などが必要になります。第一管理区分は0.15本/cm³以下、第二管理区分は0.15本/cm³を超えるが管理区分決定基準以下です。
【中級 問題26】漏えい監視の測定方法は?
隔離養生外部での石綿の漏えい監視に使用する測定方法として最も一般的なのは?
A. 位相差顕微鏡法
B. X線回折法
C. 偏光顕微鏡法
D. 電子顕微鏡法
正解:A. 位相差顕微鏡法
漏えい監視には位相差顕微鏡法が最も一般的に使用されます。迅速に結果が得られ(現場で数時間)、コストも比較的低いためです。基準値は一般に10本/L以下とされています。
【中級 問題27】廃石綿等の梱包方法は?
除去した石綿含有廃棄物(廃石綿等)の適切な梱包方法は?
A. 通常のゴミ袋で梱包
B. 厚さ0.15mm以上のプラスチック袋で二重梱包
C. 段ボール箱で梱包
D. 特に規定はない
正解:B. 厚さ0.15mm以上のプラスチック袋で二重梱包
廃石綿等は厚さ0.15mm以上のプラスチック袋で二重に梱包するか、固型化する必要があります。袋には「廃石綿等」と明記し、破れないよう慎重に取り扱います。運搬時も飛散防止措置が必要です。
【中級 問題28】石綿健康診断の実施時期は?
石綿業務に常時従事する労働者に対する健康診断の実施頻度は?
A. 1年に1回
B. 6ヶ月に1回
C. 3ヶ月に1回
D. 特に規定はない
正解:B. 6ヶ月に1回
石綿業務に常時従事する労働者には6ヶ月以内ごとに1回、定期的に健康診断を実施する必要があります。また、離職時にも健康診断を実施し、その結果を記録して40年間保存します。
【中級 問題29】前室の設置目的は?
レベル1・2作業の隔離養生に前室を設ける主な目的は?
A. 休憩場所として使用するため
B. 工具を保管するため
C. 作業員の出入り時の石綿飛散を防止するため
D. 法律で義務付けられているが特に意味はない
正解:C. 作業員の出入り時の石綿飛散を防止するため
前室は作業員の出入り時に石綿が外部に飛散するのを防ぐために設置します。前室では保護衣の着脱、エアシャワーによる除じん、HEPA掃除機による清掃などを行います。二重構造にすることでさらに安全性が高まります。
【中級 問題30】石綿含有仕上塗材の除去方法は?
石綿含有仕上塗材(レベル3)の除去作業で最も推奨される方法は?
A. 乾式でディスクサンダーで削り取る
B. 湿潤化して手作業で剥離剤を使って除去
C. 高圧洗浄機で吹き飛ばす
D. バーナーで焼いて除去
正解:B. 湿潤化して手作業で剥離剤を使って除去
石綿含有仕上塗材は湿潤化して、剥離剤を使用し、手作業で除去するのが最も安全です。電動工具による削り取りは大量の粉じんが発生するため推奨されません。厚さ3mm以上の場合は隔離養生も必要になります。
🎓 上級編
全50問

プロフェッショナルの知識を試そう!穴埋め・並び替え問題も含みます。

【上級 問題1】工作物石綿事前調査者とは?
2026年1月1日以降、一部の工作物の事前調査に必要な資格は?
A. 建築物石綿含有建材調査者
B. 工作物石綿事前調査者
C. 石綿作業主任者
D. 特に資格は不要
正解:B. 工作物石綿事前調査者
2026年1月1日以降は、煙突や反応槽などの特定の工作物の事前調査には「工作物石綿事前調査者」の資格が必要になります!建築物とは別の資格なんです。工作物は建築物とは構造が違うので、専門知識が必要ということですね。資格がどんどん細分化されています...
【上級 問題2】アスベスト含有仕上塗材は?
外壁などに使われる「石綿含有仕上塗材」はどのレベル?
A. レベル1
B. レベル2
C. レベル3
D. 分類対象外
正解:C. レベル3
石綿含有仕上塗材(吹付けタイル、リシン、スタッコなど)はレベル3に分類されます。外壁に塗られているので気づきにくいんですが、研磨や削り取りをするとアスベストが飛散します。「塗材」だからって油断できません!しかも使用量が非常に多いんです。
⚠️ 落とし穴:外壁の塗り替え工事でも、下地に石綿含有仕上塗材があれば事前調査が必要です!
【上級 問題3】事前調査の省略可能なケースは?
事前調査を省略できるケースとして正しくないものは?
A. 2006年9月1日以降に着工したことが設計図書で明らかな建物
B. 木材、金属、石、ガラスのみで構成されている部分
C. 建物の所有者が「アスベストはない」と証言した場合
D. 解体する部分が明らかにアスベストを含まない材料のみの場合
正解:C. 建物の所有者が「アスベストはない」と証言した場合
所有者の証言だけでは省略できません!客観的な証拠(設計図書や材料の性質)が必要です。「オーナーがないって言ってたから調査しませんでした」は通用しません。必ず書面や物理的な証拠で確認する必要があります。口約束はダメ!
【上級 問題4】報告対象となる工事規模は?
事前調査結果の報告が必要な工事規模(解体工事)は?
A. 床面積の合計10㎡以上
B. 床面積の合計50㎡以上
C. 床面積の合計80㎡以上
D. すべての工事
正解:C. 床面積の合計80㎡以上
解体工事の場合、床面積の合計が80㎡以上の建築物等が報告対象です(改修工事は請負金額100万円以上)。80㎡未満でも事前調査自体は必要ですが、報告義務はありません。この規模の線引き、覚えておきましょう!
📊 報告が必要な工事規模 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 解体工事: 床面積 80㎡以上 改修工事: 請負金額 100万円以上 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ※規模未満でも事前調査は必須!
【上級 問題5】石綿則と大気汚染防止法の違いは?
石綿障害予防規則(石綿則)と大気汚染防止法の主な保護対象の違いは?
A. 石綿則は労働者、大気汚染防止法は周辺住民
B. 石綿則は周辺住民、大気汚染防止法は労働者
C. どちらも労働者のみ
D. どちらも周辺住民のみ
正解:A. 石綿則は労働者、大気汚染防止法は周辺住民
石綿障害予防規則(石綿則)は作業員の安全を守る法律(労働安全衛生法の一部)で、大気汚染防止法は周辺環境・住民を守る法律です。目的が違うので、両方を遵守する必要があります。「労働者を守るのが石綿則、住民を守るのが大防法」と覚えましょう!
【上級 問題6】封じ込めと囲い込みの違いは?
アスベストの「封じ込め」と「囲い込み」の違いとして正しいのは?
A. 封じ込めは薬剤で固定、囲い込みは板材で覆う
B. 封じ込めは板材で覆う、囲い込みは薬剤で固定
C. どちらも同じ意味
D. どちらも除去する方法
正解:A. 封じ込めは薬剤で固定、囲い込みは板材で覆う
「封じ込め」は、アスベストに薬剤を吹き付けて固定し、飛散を防ぐ方法。「囲い込み」は、板材などでアスベストを完全に覆ってしまう方法です。どちらも「除去」ではなく、アスベストをそのまま残す方法なので、定期的な点検が必要です。完全に除去するよりコストは安いですが、管理が必要なのが注意点!
【上級 問題7】負圧除じん装置の集じん効率は?
レベル1の隔離工法で使用する集じん装置に求められる集じん効率は?
A. 90%以上
B. 95%以上
C. 99.9%以上(HEPAフィルター)
D. 特に規定なし
正解:C. 99.9%以上(HEPAフィルター)
レベル1の作業では、粒子捕集効率99.9%以上のHEPAフィルター(高性能エアフィルター)を備えた集じん装置が必要です。99.9%って、ほぼ完璧ですよね!でもアスベストはそれくらい徹底しないとダメなんです。ちなみに、除去作業終了後も24時間は集じん装置を稼働させ続けます。
【上級 問題8】みなし含有とは?
「みなし含有」の取り扱いとして正しいのは?
A. 分析でアスベストが検出されなくても含有とみなす
B. 分析結果が不明な場合、含有しているとみなして対策する
C. すべての建材をアスベスト含有とみなす
D. アスベストが含まれていないとみなす
正解:B. 分析結果が不明な場合、含有しているとみなして対策する
「みなし含有」とは、分析結果が不明な場合や、書面・目視で含有の有無が判断できない場合に、「含有している」とみなして対策を行うことです。安全側に倒す考え方ですね。「わからないから調べない」ではなく、「わからないから最高レベルの対策をする」が正解!
【上級 問題9】成形板の手ばらし除去とは?
レベル3の成形板を除去する際の「手ばらし」の原則は?
A. 機械で一気に破砕する
B. 原形のまま丁寧に取り外す
C. 燃やして処理する
D. 粉砕してから袋詰めする
正解:B. 原形のまま丁寧に取り外す
「手ばらし」とは、成形板を破砕せずに原形のまま丁寧に取り外すことです。破砕すると一気にアスベストが飛散するので、湿潤化しながら1枚1枚慎重に外します。投下したり、重機で引っ張ったりするのは絶対NG!地味で時間がかかる作業ですが、これが一番安全なんです。
【上級 問題10】労災認定の基準は?
石綿による健康被害で労災認定を受けるための曝露歴の基準は?
A. 1日以上の曝露
B. 1年以上の曝露
C. 疾病によって異なる(肺がんは10年以上など)
D. 曝露歴は問われない
正解:C. 疾病によって異なる(肺がんは10年以上など)
労災認定基準は疾病によって異なります。例えば、石綿肺は1年以上、肺がんは10年以上の曝露歴が基準の一つです。ただし、中皮腫は極めて低濃度・短期間の曝露でも発症する可能性があるため、曝露歴が短くても認定されることがあります。「たった1日の作業」でも、将来発症するリスクがあるんです!
【上級 問題11】石綿健康被害救済法とは?
2006年に制定された「石綿による健康被害の救済に関する法律」の主な対象は?
A. 労災保険の対象となる労働者のみ
B. 労災保険の対象外の周辺住民や家族など
C. 企業の経営者のみ
D. 外国人労働者のみ
正解:B. 労災保険の対象外の周辺住民や家族など
この法律は、労災保険の対象とならない、工場周辺住民や労働者の家族(二次曝露)などを救済するために作られました。クボタショックで周辺住民の被害が明らかになり、急遽制定されたんです。労働者は労災保険、それ以外の人は救済法で対応するという二本立てになっています。
【上級 問題12】建材メーカーの責任は?
2021年の最高裁判決で、建材メーカーの損害賠償責任が認められた理由は?
A. 警告表示義務違反
B. 製造物責任法違反
C. 独占禁止法違反
D. 責任は認められていない
正解:A. 警告表示義務違反
2021年5月の最高裁判決で、建材メーカーは「アスベストの危険性を適切に警告しなかった」として損害賠償責任を認められました。つまり、「危ないものを売るなら、ちゃんと警告しろ」ということです。この判決は画期的で、多くの被害者救済につながっています。
【上級 問題13】国の責任は?
アスベスト訴訟における国の責任について、裁判所が認めた主な理由は?
A. 規制が遅すぎた(規制権限不行使)
B. アスベストの輸入を推奨した
C. 国の責任は一切認められていない
D. 企業に補助金を出した
正解:A. 規制が遅すぎた(規制権限不行使)
複数の訴訟で、国は「危険性を知りながら適切な時期に規制しなかった」として責任を認められています。特に、1975年の吹き付け禁止以降も、他の建材の規制が遅れたことが問題視されました。「もっと早く規制していれば、多くの命が救えた」という判断です。痛烈な批判ですよね...
【上級 問題14】アスベスト含有建材データベースとは?
「石綿(アスベスト)含有建材データベース」の運営団体は?
A. 厚生労働省
B. 環境省
C. 国土交通省と経済産業省
D. 建材試験センター
正解:C. 国土交通省と経済産業省
石綿含有建材データベースは、国土交通省と経済産業省が連携して運営しています(運用は国土技術政策総合研究所)。過去に製造された建材のアスベスト含有情報が検索できる超便利なデータベースです!建材の商品名や製造時期、メーカーから検索できるので、事前調査の強い味方。建材メーカーが過去に製造した石綿含有建材の種類、名称、製造時期、石綿の種類・含有率などが登録されています。これを知らないと損しますよ!
💡 プロのワザ:事前調査では必ずこのデータベースをチェック!商品名がわかれば、分析せずに含有の有無が判定できる場合があります。
【上級 問題15】船舶のアスベスト規制は?
船舶におけるアスベスト規制について正しいのは?
A. 船舶は規制対象外
B. 建築物と同様に規制されている
C. 船舶独自の規制とマニュアルがある
D. 外国船籍は規制対象外
正解:C. 船舶独自の規制とマニュアルがある
船舶にも大量のアスベストが使われていたため、「船舶における適正なアスベストの取扱いに関するマニュアル」という専用のマニュアルがあります。船は建築物とは構造が違うので、独自の対応が必要なんです。解体(スクラップ)する際も特別な手順が必要です。
【上級 問題16】災害時のアスベスト対策は?
地震などの災害で建物が倒壊した際のアスベスト対策として正しいのは?
A. 緊急事態なので規制は適用されない
B. 散水などで飛散を防ぎながら作業する
C. すべての作業を中止する
D. 焼却処分する
正解:B. 散水などで飛散を防ぎながら作業する
災害時でもアスベスト対策は必要です!環境省の「災害時における石綿飛散防止に係る取扱いマニュアル」では、散水による湿潤化、防じんマスクの着用、飛散防止シートの使用などが推奨されています。阪神淡路大震災や東日本大震災でも、がれき処理時のアスベスト飛散が問題になりました。人命救助が最優先ですが、作業員の安全も守らないと!
【上級 問題17】輸入品のアスベスト対策は?
2021年12月施行の石綿則改正で、珪藻土バスマットなどの輸入品に追加された規制は?
A. 輸入が完全禁止された
B. 資格者による分析結果報告書の入手義務
C. 特に規制は追加されていない
D. 輸入税が課せられる
正解:B. 資格者による分析結果報告書の入手義務
珪藻土バスマットなどからアスベストが検出された問題を受けて、輸入する際には厚生労働大臣が定める資格者が作成した分析結果報告書を入手し、アスベストが含有していないことを確認する義務が追加されました。「日本は禁止してるから大丈夫」じゃない。輸入品には要注意!
【上級 問題18】アスベスト飛散防止のための養生は?
レベル3の成形板除去作業で必要な養生の高さは?
A. 地上1m程度
B. 地上2m程度
C. 建築物の高さ以上
D. 養生は不要
正解:C. 建築物の高さ以上
レベル3でも、建築物の高さ以上の防じんシート養生が必要です!これ、意外と知られていないんですが、大気汚染防止法で定められています。「レベル3だから軽い対策でいい」と思ったら大間違い。しっかり養生しないと、風で飛散したアスベストが周辺に拡散してしまいます。
【上級 問題19】罰則の内容は?
事前調査結果の報告を怠った場合の罰則は?
A. 罰則はない(努力義務)
B. 30万円以下の罰金
C. 3ヶ月以下の懲役または30万円以下の罰金
D. 1年以下の懲役または100万円以下の罰金
正解:B. 30万円以下の罰金
事前調査結果の報告義務違反は、30万円以下の罰金が科せられます。また、虚偽の報告をした場合も同様です。「バレなきゃいい」じゃダメ!きちんと調査・報告しましょう。ちなみに、もっと悪質な違反(作業基準違反など)には、もっと重い罰則があります。
【上級 問題20】これからのアスベスト問題は?
今後10~20年で予想される「アスベスト問題の第二波」の主な原因は?
A. アスベストの使用が再開される
B. 1970~1990年代に建てられた建物の解体ラッシュ
C. 新しい種類のアスベストが発見される
D. もう問題は終わった
正解:B. 1970~1990年代に建てられた建物の解体ラッシュ
これからが本当の勝負です!1970~1990年代はアスベスト使用のピーク期。これらの建物の耐用年数が尽きて、2030年代にかけて大量の解体工事が予想されています。つまり、「アスベスト問題は過去の話」じゃなくて、「これからが本番」なんです!しかも、当時曝露した人が発症する時期とも重なります。だからこそ、今、適切な対策が求められているんです!
🚨 最重要ポイント:アスベスト問題は「これから」の問題!適切な知識と対策で、第二、第三の被害を防ぎましょう!
📈 アスベスト問題の今後 過去 現在 未来 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 使用期 解体期 健康被害期 (~2006) (2020~) (2030~) ↑ 今ココ! ━━━━━━━━━━━━━━━━━━ これから解体ラッシュ&発症ピーク 適切な対策が超重要!
【上級 問題21】アスベスト全面禁止の歴史(穴埋め)
日本におけるアスベスト規制の主要な年代を答えよ。

1. 吹付けアスベストの使用原則禁止:

2. アモサイト・クロシドライトの製造等禁止:

3. 石綿含有製品(0.1%超)の製造等全面禁止:

正解:1. 1975年、2. 1995年、3. 2012年
1975年:吹付けアスベストの使用を原則禁止(特定化学物質障害予防規則)
1995年:アモサイト(茶石綿)・クロシドライト(青石綿)の製造等を禁止
2012年:0.1%を超える全てのアスベスト含有製品の製造等を全面禁止
【上級 問題22】レベル1除去作業の工程順序(並び替え)
レベル1(吹付けアスベスト)の除去作業の正しい工程順序を答えよ。

以下の工程を正しい順番に並び替えなさい:

A. 除去作業の実施
B. 事前調査・計画
C. 湿式清掃
D. 隔離養生・負圧設備の設置
E. 除去物の梱包
F. 漏えい監視測定
G. 隔離解除

正しい順序:

正解:B→D→A→E→C→F→G
正しい工程順序:
B. 事前調査・計画D. 隔離養生・負圧設備の設置A. 除去作業の実施E. 除去物の梱包C. 湿式清掃F. 漏えい監視測定G. 隔離解除
この順序を守ることが飛散防止の鍵です!
【上級 問題23】建設アスベスト訴訟の最高裁判決年は?
建設アスベスト訴訟で、最高裁が国と建材メーカーの責任を認めた判決が出た年は?
A. 2014年
B. 2018年
C. 2021年
D. 2023年
正解:C. 2021年
2021年5月17日、最高裁は建設アスベスト訴訟で国と建材メーカーの責任を認める判決を下しました。国は規制権限を適切に行使しなかった責任、建材メーカーは警告表示義務を怠った責任があるとされました。
【上級 問題24】クボタショックの詳細(穴埋め)
2005年のクボタショックに関する情報を答えよ。

1. 工場があった場所:兵庫県

2. 主な疾患名:

3. 被害を受けたのは従業員だけでなくも含まれた

正解:1. 尼崎市、2. 中皮腫、3. 周辺住民
2005年6月、クボタ旧神崎工場(兵庫県尼崎市)の従業員や周辺住民中皮腫を発症していたことが公表されました。環境ばく露による健康被害が社会問題化し、石綿健康被害救済法の制定につながりました。
【上級 問題25】石綿健康被害救済法の救済給付額は?
石綿健康被害救済法に基づく医療費の自己負担分の取り扱いは?
A. 全額給付される
B. 半額給付される
C. 給付されない
D. 所得に応じて給付額が変わる
正解:A. 全額給付される
石綿健康被害救済法に基づき認定された場合、医療費の自己負担分は全額給付されます。また、療養手当(月額約10万円程度)、葬祭料(約20万円)なども支給されます。実施機関は独立行政法人環境再生保全機構(ERCA)です。
【上級 問題26】アスロックの正式名称は?
「アスロック」という商品名の建材の正式名称は?
A. 吹付けロックウール
B. 押出成形セメント板
C. けい酸カルシウム板
D. スレート波板
正解:B. 押出成形セメント板
「アスロック」は押出成形セメント板の商品名で、レベル3に分類されます。ノザワ(旧:野沢石綿セメント)などが製造していました。「アスロック」という名称から吹付けアスベストやロックウールと誤解されることがありますが、実際は成形板です。
【上級 問題27】Pタイルの「P」の意味は?
ビニル床タイルの通称「Pタイル」の「P」が表すものは?
A. Plastic(プラスチック)
B. Plate(板)
C. Pavement(舗装)
D. Protection(保護)
正解:A. Plastic(プラスチック)
「Pタイル」の「P」はPlastic(プラスチック)の頭文字です。正式名称は「プラスチック系床タイル」または「ビニル床タイル」で、1950年代から2004年まで製造されていました。学校や病院などで広く使用されました。
【上級 問題28】主要アスベスト建材の製造時期(穴埋め)
以下のアスベスト含有建材の製造終了時期を答えよ。

1. 吹付けアスベスト:年頃まで

2. 石綿含有スレート波板:年まで

3. 石綿含有ビニル床タイル:年まで

正解:1. 1975年、2. 2004年、3. 2004年
吹付けアスベスト:1975年の規制で使用原則禁止
スレート波板・ビニル床タイル:2004年の石綿含有建材原則禁止まで製造継続
これらの建材は今でも多くの建物に残っています。
【上級 問題29】偏光顕微鏡で使用する浸液の目的は?
偏光顕微鏡によるアスベスト分析で浸液を使用する主な目的は?
A. 試料を染色するため
B. 繊維の屈折率を測定するため
C. 試料を溶解するため
D. 試料を固定するため
正解:B. 繊維の屈折率を測定するため
偏光顕微鏡では、既知の屈折率を持つ浸液を使用して、繊維の屈折率を測定します。屈折率はアスベストの種類によって異なるため(クリソタイル:1.550、アモサイト:1.680など)、同定の重要な指標となります。ベッケ線法などで判定します。
【上級 問題30】日本酒の濾過とアスベストの関係は?
1990年代頃まで、一部の日本酒(清酒)の製造工程でアスベストが使われていた用途は?
A. 発酵タンクの断熱材
B. 濾過フィルター
C. 貯蔵庫の天井材
D. 瓶詰め機の部品
正解:B. 濾過フィルター
1990年代頃まで、一部の日本酒製造でアスベストを含む濾過フィルターが使用されていました。清澄化のために使われていましたが、健康への懸念から使用が中止されました。現在は珪藻土などの代替材料が使用されています。
【上級 問題31】石綿含有成形板の除去で禁止されている作業は?
石綿含有成形板(レベル3)の除去作業で原則禁止されている行為は?
A. 湿潤化
B. 切断・破砕
C. 手作業での取り外し
D. 梱包
正解:B. 切断・破砕
レベル3の成形板は切断・破砕を原則禁止されています。原形のまま取り外し、湿潤化して慎重に除去する必要があります。やむを得ず切断する場合は、事前に隔離養生などの飛散防止措置が必要です。
【上級 問題32】けい酸カルシウム板第1種と第2種の違いは?
けい酸カルシウム板第1種と第2種の主な違いは?
A. 密度(かさ密度)の違い
B. アスベスト含有率の違い
C. 製造時期の違い
D. 色の違い
正解:A. 密度(かさ密度)の違い
けい酸カルシウム板は密度で区分されます。第1種:0.5g/cm³未満(軽くて発じん性が高い、隔離養生必要)、第2種:0.5g/cm³以上(重くて発じん性が比較的低い、原則隔離不要)。現場での判断ミスが多いポイントです。
【上級 問題33】電動ファン付き呼吸用保護具の区分は?
電動ファン付き呼吸用保護具(PAPR)の性能区分として正しいのは?
A. A級とB級
B. S級とA級
C. 1級と2級
D. 高性能と標準
正解:B. S級とA級
電動ファン付き呼吸用保護具はS級とA級に区分されます。S級:漏れ率0.1%以下(高性能)、A級:漏れ率1.0%以下(標準)。レベル1・2作業ではS級またはA級の使用が推奨されます。
【上級 問題34】6種類のアスベストの色(穴埋め)
アスベスト6種類の別名(色)を答えよ。

1. クリソタイル:石綿

2. クロシドライト:石綿

3. アモサイト:石綿

正解:1. 白石綿、2. 青石綿、3. 茶石綿
アスベスト6種類のうち主要3種:
クリソタイル:白石綿(最も多く使用)
クロシドライト:青石綿(発がん性が特に高い)
アモサイト:茶石綿(保温材に使用)
残り3種(トレモライト、アクチノライト、アンソフィライト)は使用量が少ない
【上級 問題35】石綿含有吹付けロックウールの使用時期は?
石綿含有吹付けロックウールが使用されていた時期として正しいのは?
A. 1950年代~1970年代
B. 1960年代~1980年代
C. 1980年代~2000年代
D. 特定の時期はない
正解:B. 1960年代~1980年代
石綿含有吹付けロックウールは1963年頃~1987年頃まで使用されました。1975年に吹付けアスベストが原則禁止された後、代替品として使用されましたが、これにもアスベストが含まれていました。レベル1に分類されます。
【上級 問題36】グローブバッグ工法の適用範囲は?
グローブバッグ工法が適用できる石綿含有保温材の除去範囲は?
A. 制限なし
B. 面積1m²以下かつ長さ1m以下
C. 面積5m²以下
D. 長さ3m以下
正解:B. 面積1m²以下かつ長さ1m以下
グローブバッグ工法は、面積1m²以下かつ長さ1m以下の小規模な保温材除去に適用できます。配管の一部など、限定的な範囲の除去に使用します。範囲を超える場合は通常の隔離養生が必要です。
【上級 問題37】石綿飛散防止剤の種類は?
石綿除去作業で使用する飛散防止剤の主な種類は?
A. 浸透性のみ
B. 造膜性のみ
C. 浸透性と造膜性の2種類
D. 特に種類はない
正解:C. 浸透性と造膜性の2種類
飛散防止剤には2種類あります。浸透性固化剤:材料内部に浸透して固化、造膜剤:表面に膜を形成して飛散防止。用途や状況に応じて使い分けます。封じ込め工法や囲い込み工法でも使用されます。
【上級 問題38】悪性中皮腫の潜伏期間は?
悪性中皮腫の一般的な潜伏期間として最も適切なのは?
A. 5~10年
B. 10~20年
C. 20~30年
D. 30~50年
正解:D. 30~50年
悪性中皮腫の潜伏期間は30~50年と非常に長いのが特徴です。アスベストに1回だけ短期間ばく露した場合でも発症する可能性があります。2030年代に死亡者数がピークを迎えると予測されています。
【上級 問題39】石綿肺の合併症として注意すべきは?
石綿肺の合併症として特に注意が必要なのは?
A. 結核
B. インフルエンザ
C. 花粉症
D. 熱中症
正解:A. 結核
石綿肺の合併症として結核が重要です。肺の線維化により免疫力が低下し、結核に感染しやすくなります。また、肺がんや気管支炎も合併しやすいため、定期的な健康診断が重要です。
【上級 問題40】防じんマスクの区分と捕集効率(穴埋め)
取替え式防じんマスクの各区分の粒子捕集効率を答えよ。

1. RS1/RL1:%以上

2. RS2/RL2:%以上

3. RS3/RL3:%以上

正解:1. 80%、2. 95%、3. 99.9%
取替え式防じんマスクの粒子捕集効率:
RS1/RL1:80.0%以上
RS2/RL2:95.0%以上
RS3/RL3:99.9%以上
レベル1・2作業ではRS3またはRL3を使用します
【上級 問題41】廃石綿等の最終処分方法は?
廃石綿等の最終処分として正しいのは?
A. 焼却処分
B. 管理型最終処分場への埋立
C. 海洋投棄
D. 一般ゴミとして処分
正解:B. 管理型最終処分場への埋立
廃石綿等は管理型最終処分場に埋め立てます。一定の場所に分散しないように埋立て、埋立後は覆土します。高温溶融処理(1500℃以上)で無害化する方法もありますが、コストが高いため一般的ではありません。
【上級 問題42】平賀源内とアスベストの関係は?
江戸時代の平賀源内がアスベストで作ったとされるものは?
A. 火浣布(燃えない布)
B. 陶器
C. 建築材料
D. 薬品
正解:A. 火浣布(燃えない布)
平賀源内は1764年(明和元年)に秩父の石綿を用いて火浣布(かかんぷ)という燃えない布を作りました。これが日本におけるアスベスト利用の最古の記録とされています。
【上級 問題43】呼吸用保護具のフィットテストの頻度は?
呼吸用保護具のフィットテストを実施する推奨頻度は?
A. 毎月
B. 3ヶ月ごと
C. 6ヶ月ごと
D. 年1回以上
正解:D. 年1回以上
フィットテストは年1回以上実施することが推奨されています。マスクと顔の密着性を確認し、適切な保護性能が得られているか確認します。体重変化や顔の形状変化があった場合は、その都度実施すべきです。
【上級 問題44】隔離養生シートの厚さ基準は?
レベル1・2作業の隔離養生に使用するプラスチックシートの厚さ基準は?
A. 0.05mm以上
B. 0.10mm以上
C. 0.15mm以上
D. 0.30mm以上
正解:C. 0.15mm以上
隔離養生に使用するプラスチックシートは厚さ0.15mm以上が必要です。破れにくく、十分な強度を持つシートを使用します。養生は二重に設置することが推奨されます。
【上級 問題45】石綿作業主任者の職務(穴埋め)
石綿作業主任者の主要な職務を答えよ。

1. 作業のをすること

2. の使用状況を監視すること

3. 作業場所のを行うこと

正解:1. 指揮、2. 保護具、3. 点検
石綿作業主任者の職務:
1. 作業の指揮
2. 保護具の使用状況を監視
3. 作業場所の点検
その他、労働者の健康管理や作業方法の改善なども職務に含まれます
【上級 問題46】石綿含有建材データベースの運営者は?
石綿(アスベスト)含有建材データベースの運営団体は?
A. 厚生労働省
B. 環境省
C. 国土交通省と経済産業省
D. 建材試験センター
正解:C. 国土交通省と経済産業省
石綿含有建材データベースは、国土交通省と経済産業省が連携して運営しています(運用は国土技術政策総合研究所)。建材の商品名や製造時期、メーカーから検索でき、事前調査の強い味方です。
【上級 問題47】建築基準法の増改築制限は?
吹付けアスベストが使用されている建築物の増改築について、建築基準法での制限は?
A. 制限なし
B. 除去・封じ込め・囲い込みのいずれかが必要
C. 必ず全て除去が必要
D. 届出のみで可能
正解:B. 除去・封じ込め・囲い込みのいずれかが必要
建築基準法により、吹付けアスベストが使用されている建築物を増改築する場合、除去、封じ込め、囲い込みのいずれかの措置が必要です。ただし、増改築面積が小規模な場合は一部例外があります。
【上級 問題48】スレートボードとフレキシブル板の違いは?
石綿含有スレートボードと石綿含有フレキシブル板の主な違いは?
A. 色の違い
B. 曲げ強度の違い(フレキは柔軟性がある)
C. アスベスト含有率の違い
D. レベル分類の違い
正解:B. 曲げ強度の違い(フレキは柔軟性がある)
スレートボード:硬くて曲がらない(厚さ6~12mm程度)
フレキシブル板:柔軟性があり曲面に施工可能(厚さ4~6mm程度)
どちらもレベル3に分類され、主に内装材として使用されました。
【上級 問題49】石綿作業従事者証明書の交付義務者は?
石綿作業に従事した労働者に対する「石綿作業従事者証明書」を交付する義務があるのは?
A. 事業者
B. 労働者本人
C. 労働基準監督署
D. 医療機関
正解:A. 事業者
石綿作業に従事した労働者が離職する際、事業者は「石綿作業従事者証明書」を交付する義務があります。これにより、労働者は将来的に健康診断や労災認定を受けやすくなります。
【上級 問題50】事前調査の実施時期と報告基準(穴埋め・最終問題)
事前調査と報告に関する重要事項を答えよ。

1. 事前調査の実施時期:工事開始の前まで

2. 解体工事の報告対象:延べ床面積m²以上

3. 改修工事の報告対象:請負金額万円以上

正解:1. 14日前、2. 80m²、3. 100万円
事前調査:工事開始の14日前までに実施
報告対象(解体):延べ床面積80m²以上
報告対象(改修):請負金額100万円以上
報告は「石綿事前調査結果報告システム」で電子申請します。
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アスベスト対策は知識が命。この問題で学んだことを、

ぜひ現場で活かしてください!

あなたの知識が、誰かの命を救います!