有限会社 野崎重機建設興業

外壁塗装の「砂壁」「リシン」「スタッコ」「ボンタイル」の違いとは?アスベスト含有の可能性を徹底解説

皆さんこんにちは。十勝・帯広もお盆を過ぎ、朝晩は涼しい風が心地よい季節になってきましたね。
夏の疲れが出やすい時期でもありますので、現場の皆さんは体調管理にも気を配っていただければと思います。

さて、最近弊社内でも話題になったのが「外壁塗装の仕上げ材の違い」についてです。
「砂壁」「リシン吹付」「スタッコ」「ボンタイル」――
お客様から見ると、どれも似たような「ザラザラした外壁」に見えるかもしれませんが、実は工法も使われている材料も異なります。
そして何より、私たちアスベスト調査を専門とする立場として見過ごせないのが「アスベスト含有の可能性」です。
今回はこの点を深堀りしてご紹介します。

仕上げ材それぞれの特徴と違い

まず、それぞれの仕上げがどのようなものか整理してみましょう。

  • リシン吹付:モルタル下地の上に、アクリル系やシリコン系の合成樹脂やセメント系の材料をスプレーで吹き付ける仕上げです。
    細かい砂粒状のザラザラとした質感が特徴で骨材をスプレーで吹き付けたもので、細かい砂粒状のざらざらした手触りが特徴の仕上げとなります。 Olbee-kankyo
  • スタッコ:リシンよりも厚みを持たせ、コテやローラーで凹凸のある立体的な模様をつくる仕上げです。
    シン吹付よりも厚付吹付材で、重厚かつ厳かな雰囲気をもち、外壁・内壁・天井などの仕上げに用いられており、重厚感のある外観に仕上がります。 House-support
  • ボンタイル:陶磁器タイル調の硬質で立体感のある模様を作る仕上げで、リシンやスタッコと並ぶ代表的な吹付材のひとつです。
  • 砂壁:和室の内壁などで古くから使われてきた、土や砂を主成分とした塗り壁仕上げです。
    外壁の吹付材とは成り立ちが異なりますが、こちらも下地調整材にアスベストが使われているケースがあるため注意が必要です。

これらはいずれも「仕上塗材」と呼ばれるカテゴリーに分類され、コテやスプレーで施工される点は共通しています。

なぜこれらの仕上げ材にアスベストが使われていたのか

過去、これらの仕上塗材にアスベストが混ぜられていた理由は、健康被害を狙ったものでは当然なく、ひび割れを防ぐ補強、耐久性の向上、そして意匠性(デザイン)を高めるためでした。
また、塗料の伸びを良くしたり、垂れを防止したりする目的でも使用されていました。

アスベストが使用されていた時期については、建築用外装仕上げ塗材で使用されていた年代は1970年(昭和45年)~1999年(平成11年)とされ、下地調整材である「フィラー」については1970年(昭和45年)~2005年(平成17年)までと、より長い期間使用されていました。
全面禁止となった2006年以前、特に1970年代から2000年代初頭にかけて施工された建物は、注意が必要な世代と言えます。

外壁塗装の現場で特に気をつけたいポイント

ここが今回一番お伝えしたい内容です。仕上塗材のアスベスト含有の判断は、実は非常に難しいという点です。

理由の一つは、アスベストが、表面の主材ではなく、その下にある「下地調整材」にのみ含まれているケースが非常に多いためです。
表面だけを削って採取した検体では、アスベストを含む層を見逃してしまい、誤って「不検出」と判断してしまうリスクがあります。

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もう一つの理由は含有率の低さです。
吹付けアスベスト(レベル1)などが高い濃度でアスベストを含むのに対し、仕上塗材に含まれるアスベストの含有率は低い(数%程度)ことが多く、時には法律の基準である0.1%ギリギリというケースも少なくありません。
このため、経験豊富な分析員による、層ごとの精密な分析(JIS A 1481-1準拠)が不可欠です。

外壁塗装工事における法的な位置づけ

外壁の高圧洗浄や剥離作業を伴うリフォーム・改修工事では、事前調査が法令上必須です。

2022年4月の法改正により、一定規模以上の工事では事前調査結果の報告が義務化されており、これを怠ると罰則の対象にもなります。

築年数の古い建物、特に築20年以上のお住まいでは、外壁の仕上塗材だけでなく、窯業系サイディングにもアスベストが含まれている可能性があるため、外壁塗装工事に着手する前には、必ず専門業者による調査を実施することをお勧めします。

現場から見て感じること

私たちが日々現場で調査を行っていると、「昔ながらの砂壁や土壁のような仕上げだから大丈夫だろう」「塗り替えるだけだからアスベストは関係ないだろう」といった思い込みで作業を進めようとするケースに出会うことがあります。

しかし、見た目だけでの判断は非常に危険です。

外壁塗装は多くの方にとって「ちょっとしたリフォーム」というイメージがあるかもしれませんが、下地に何が使われているかは、削ってみて、分析してみるまで分からないというのが実情です。

高圧洗浄や下地の削り取り作業を行う際にアスベストが飛散するリスクを考えると、事前調査を省略することのリスクの大きさがお分かりいただけるかと思います。

皆さんの現場でも、外壁塗装工事に着手する前には、仕上げ材の種類にかかわらず、必ず専門家によるアスベスト事前調査を実施していただければと思います

それではまた次回のブログの更新までお待ちください。

季節の変わり目、体調を崩されませんようお気をつけください。

したっけねー

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